奄美、屋久島両地域の更なる活性化を目指し、「奄美・屋久島まち歩き連絡協議会」が発足した
夏頃に奄美・琉球世界自然遺産登録が期待されるなか、自然遺産登録地の屋久島と、エコツアーを基軸にした様々な交流連携を図っていこうと「奄美・屋久島まち歩き連絡協議会」が8日、設立された。奄美、屋久島両地域で、それぞれ地域活性化に関わる活動をしている6団体2個人の構成でスタート。情報交換・発信などの事業連携を行い、相乗効果を高めて地域の活性化を目指す。
奄美市名瀬の奄美会館で開かれた総会には、オブザーバーで参加する県や各地行政担当者、まち歩き団体関係者など28人が出席。冒頭の設立に関する議案で、奄美大島島内5市町村の関係6団体・個人、「屋久島 里めぐり推進協議会」加入を承認し、同協議会の設立を決定した。
設立に至っては、屋久島の7集落で里めぐりエコツアーなどを実施している「屋久島 里めぐり推進協議会」の事務局を務めている「屋久島環境文化財団」の呼びかけのもと、これまでまち歩き関係団体の意見交換会、語り部らを集めた合同研修を実施するなど、関係者らが互いの島を行き来し、友好を深めながら、設立につながる各種取り組みを進めてきた。
「奄美・屋久島まち歩き連絡協議会」の活動として▽環境学習やエコツアーを基軸にした相互連携および交流促進▽それぞれの島の違いや良さのPR、全国に向けた発信―などに取り組み、両地域でそれぞれ里地を中心に集落の暮らしや歴史、文化などを案内している個人、団体が情報交流や発信などの連携を行い、各地域全体の活性化を目指す。
役員などの選出に続き、事業計画案についても承認。各計画の内容、事業の実施などに関して説明。協議を経て、企画書をもとに助成金等の申請手続きを行い、採択された事業について実践するという事業の流れも示され、「県の地域推進事業の活用」「助成財団への申請」などが提案された。
総会で議長を務めた『屋久島環境文化財団』の北原和博事務局長は「連携により、それぞれの島への来島者の増加をはじめ、それぞれの集落が活性化されるという意義がある。地域全体が盛り上がっていけば」。『屋久島 里めぐり推進協議会』の川﨑太一副会長は「奄美でも行われているまち歩きを、一緒に連携して世界遺産登録の効果も合わせ、地域活性化につなげていけたら」とそれぞれ語った。
今後のスケジュールについては、4~5月頃に次回会議を予定。奄美群島の主要5島、屋久島でまち歩き案内を手掛けている団体同士、広域で連携交流する組織を目指すとしている。
役員は次の通り。(敬称略)
▽会長 川﨑太一(屋久島 里めぐり推進協議会副会長)▽副会長 伊村広文(宇検村観光物産協会会長)▽事務局 中村修(NPO法人TAMASU代表)▽監事 供利義也(528会代表)、村上裕希(龍郷町地域おこし協力隊)