クジラ頭数調査に同行

クジラを発見し、その方向を見つめる参加者ら


テールスラップと呼ばれる行動を見せたザトウクジラ

躍動的動きを堪能
奄美市教委「ふるさと奄美塾」

 2017年度第6回「ふるさとリーダー奄美塾」(奄美市教育委員会主催)が11日開かれ、参加者らはクジラの個体別頭数調査に同行。ブロー(潮吹き)で存在を発見すると、水面にその巨体を浮かび上がらせ優雅に泳ぐ姿、ブリーチング(ジャンプ)などザトウクジラが見せる躍動的な様々な動きを堪能し、雄大な奄美の海洋自然の一端に触れた。

 同奄美塾の最終回は、「潜入?クジラ調査隊」と題され、奄美クジラ・イルカ協会(興克樹会長)の調査に同行。約50人の参加者らは、2隻に分かれ乗船し、奄美市の名瀬長浜港を出発した。

 20~30分ほど航行していると、大海原にクジラの息継ぎ行動のブローを確認。参加者らはその方向を指さし、クジラの動きを追った。

 その後も、至るところで水しぶきが上がり、尾ひれの裏側を見せながら潜水する(フルークアップ)様子やテールスラップ(尾ひれの上下運動)など、間近で見えるクジラの躍動的な行動に参加者からは大きな歓声が上がった。 

 講師を務めた興会長によると、同塾の調査で5頭のクジラを確認。午前中にも5頭泳いでいる姿が見られたという。「繁殖のために奄美近海に来ていたクジラが、ロシア(カムチャッカ半島)に向け北上するラッシュに入ったと考えられる」(興会長)。

 家族と参加した朝日小2年の小幡大翔君(8)は「初めてのクジラウォッチングでハラハラドキドキ。船の真下を泳いでいるときは、その大きさにびっくりした」とうれしそうに話した。