奄美博物館古文書解読講座閉講式。1年間「大島御代官記」解読に取り組んだ講座生ら
「大島御代官記」解読
33人で歴史ひも解く
2017年度奄美博物館古文書解読講座閉講式が25日、同館であった。今年度講座の教材として解読を進めた「大島御代官記」(池野田実政書写本)について学んだ1年間を振り返り、継続の大切さや奄美の正しい歴史をひも解く重要性を再認識した。同講座では今年3月、「大島御代官記」の解読本を発刊した。
本田冨男さん、平瀬達朗さん、森紘道さんの3氏が講師を務めた。講座登録者は講師3人を含め33人。昨年5月から今年3月まで月2回講座を開講し、学習時間は1回2時間。延べ出席人数は406人(1回平均21・4人)。講座登録者は男性18人、女性15人。居住地は奄美市名瀬20人、同笠利町5人、同住用町2人、龍郷町1人、大和村1人、宇検村1人、瀬戸内町3人。遠くは瀬戸内町加計呂麻島西阿室から通った。
閉講式では、森講師が1年間の学事報告した後、久伸博奄美博物館長が「古文書を一つ一つひも解き、奄美の正しい歴史を知ることが大事。博物館では古文書を提供し、人材育成に協力していきたい」とあいさつ。講師代表であいさつした本田さんは「1年間ご苦労さまでした。古文書解読には長い期間の研究が必要で、やり続けることが大事。次年度も頑張りましょう」と述べた。
古文書解読講座は、1993(平成5)年に旧名瀬市奄美博物館主催、山下文武さん(故人)を講師として開講、25年の歴史を持つ。年度ごとにさまざまな古文書を教材として解読を進めてきた。今年発刊した「大島御代官記」解読本は出版第4号となる。同解読本は、奄美博物館で1500円で販売している。