人材育成事業成果発表会

8人の挑戦の物語、苦労話などを学んだ人材育成事業成果発表会(上)、チャレンジ商品を紹介した見本市(下)

「ピンチをチャンスに」8人の挑戦学ぶ
商品見本市も同時開催

 奄美群島広域事務組合主催の2017年度奄美群島人材育成事業成果発表会「島サバクリエイティブGCD(ガシド)」が25日、奄美市名瀬の奄美観光ホテルであり、奄美内外の8人が登壇し、それぞれの挑戦の物語、苦労話、失敗談などを語った。会場では「奄美群島チャレンジ事業見本市」が同時開催され、来場者は6出展ブースの各商品に触れ、代表者らから説明を受ける姿が見られ、コーヒーの試飲もあった。

 同事業成果発表会は4回目。約200人が来場、高校生も参加した。丸田泰史さんが司会、嘉川優子さんが登壇者紹介役を務めた。

 K―1ワールドグランプリ・ヘビー級に出場した岩下雅大さん(喜界島在住)は「小・中学校時代にサトウキビ収穫作業した。手刈りでめちゃくちゃ重労働だった経験によってフィジカルやメンタルが鍛えられた。何をしていくうえでも『ピンチをチャンスと考える』考え方が大事。島だからこそ何かができると考え、喜界島をどんどん盛り上げていきたい」と話した。

 バーテンダー、島の恵み工房沖永良部代表を務める前田勇治さんは「バーテンダーを断念した時期もある。お客さまに喜んでもらえるものは何か?、それを常に考えることを心掛けている。フルーツを使ったカクテルやジュースを提供し、ジャガイモ規格外品を活用した『島の恵みのポタージュスープ』、カリントなどいろんな人の力を借りて商品化できた。チャンスを自分で探して」と述べ、感謝を込めた。

 NPO法人徳之島虹の会事務担当、徳之島認定ガイドの常加奈子さんは「サンゴのこと、自然のことなど何も知らなかった。沖縄でのサンゴ移植番組を見て興味を持ち沖縄行きを決めた。徳之島を思う人々とのつながりを大切にし、私ができることを頑張ってやっていきたい」と話し、オートバイで日本一周経験がある川畑裕徳さん(紬レザーかすり代表)は「島のクリエーターとの出会いでもっともっといい商品ができると思う」などと述べた。

 この後、町岡安博さん(ヨロン島観光協会事務局長)、傳義久さん(㈱AKS PR、ナイスパーティー協会会長)、浅尾朱美さん(とよひかり珈琲店店主、宇検村地域おこし協力隊)、坪山良一さん(船大工、ボートビルダー)がそれぞれの挑戦の物語を報告した。

 見本市に出展したのは、坪山船大工店、とよひかり珈琲店、肥後染色夢しぼり、㈱しーま、アビコムデザイン合同会社、ムズラ社。