大浜海岸浜下れ

大浜海岸浜下れ

わが子の足を海水に浸けて、無病息災を願う「浜下れ」に多数の家族連れが参加した

健やかに育って
わが子の足海水浸す

 旧暦3月3日(サンガツサンチ)にあたる18日、奄美市名瀬の大浜海岸で伝統行事の浜下れ(奄美海洋展示館主催)が行われた。初節句を迎えた赤ちゃんを抱いた家族連れなど多数参加。わが子の足を海水に浸して、これからの健やかな成長を願った。

 同日は天候にも恵まれ、36人の赤ちゃんが家族などに連れられて、無病息災を祈る伝統行事に参加。多くの関係者も見守る中、海の安全を祈願し、神事も執り行われた。

 その後、父母らはわが子を抱き、波打ち際まで来ると、その足を海水に浸した。驚いて泣く赤ちゃんもいれば、平然とした表情の赤ちゃんなどそれぞれ。わが子の素直な反応に笑顔を浮かべながら、健やかな成長を願う親たちの姿が見られた。

 1歳になったばかりの寧々花ちゃんを連れ、参加した三浦令さん(28)=奄美市名瀬=は「奄美の珍しい風習に興味があって来てみた。思いやりがあり、天真爛漫な人に育ってほしい」とわが子の泣き顔を微笑ましく見ながら語った。