瀬戸内町こども読書フェスタ

瀬戸内町こども読書フェスタ

嘉原さん(上部白の服)指導のもと、手あそびに興じる参加者たち

わらべ歌で島口に親しむ
嘉原カヲリさん講師

 

 瀬戸内町立図書館・郷土館は28日、地域の図書館を身近に感じてもらうイベント「こども読書フェスタ」を同館視聴覚室などで行った。この日は、長年の読書推進活動の功績を称え2018年度文部科学大臣賞を受賞した嘉原カヲリさんを講師に迎えるなど多彩な催しを実施。参加した地域の親子やお年寄りらは、島口のわらべ歌で世代を超えてふれあい、郷土クイズや昔遊びで町の図書館に親しんだ。

 同フェスタは「子ども読書の日」(4月23日)や「こどもの読書週間」(4月27日~5月10日)に合わせて同館が企画。嘉原さんは「みんなで遊ぼう!わらべ歌」をテーマに、奄美の方言・島口でアレンジした童謡やわらべ歌などをレクチャーした。

 嘉原さんは、島口の継承について「言葉(島口)はおじいちゃん、おばあちゃんからの贈り物。島口を学び、少しでも先人や親の心が分かるようになってほしい」と、その思いを述べ、わらべ歌を題材にしたことについては「子どもたちは言葉でなく音で聴く。正しい発音や言葉ニュアンスは、音で感じとるほうが上達も速い。まずは大人が覚えて子どもたちに家庭で歌ってほしい」とその意図を説明した。

 わらべ歌が始まると、1歳から70歳までの参加者らは、歌を口遊みながら輪になり、手と手を合わせて遊戯。手をつねりながら遊ぶ数え歌「てぃんみゃ てぃんみゃ」や歌に合わせて貝を隠す遊び「てぃーちに たーちよ」など、先人も親しんだ遊びに、多くの笑顔が並んだ。

 わらべ歌に参加した古仁屋小4年の重村鴻之介くんは「島口は少し難しかったが、たくさんの人と遊べて楽しかった」と喜んだ。

 この後も同館では、瀬戸内町の自然や文化を設問にした「郷土館むんしりクイズ」や、同職員手作りの射的やスマートボールなどで遊ぶ「こども縁日」などで、にぎやかな一日を過ごした。