東京・奄美の小学校の交流語る

フォーラムについて説明をする、武蔵野奄美フォーラム会長の大江修造さん


身振りを交え、東京の小学校との友情の絆を語る、島岡稔さん

「武蔵野奄美フォーラム」で島岡さん

  【東京】小金井市前原町の小金井市商工会館前原集会所でこのほど、「第29回武蔵野奄美フォーラム」が開催された。

「東京の小学校と奄美、64年の交流」を演題に、元東京奄美会文化部長の島岡稔さんが講演、多くの参加者らが耳を傾けていた。

 同フォーラムは、社会のさまざまな分野で活躍する奄美ゆかりの人を招いて貴重な体験や仕事について学び、それにより自己啓発と親睦を深めることを目的に毎年、春と秋に開催。冒頭でフォーラム会長の大江修造さんが説明した後、島岡さんが笑顔で登場した。

 奄美が日本復帰した1953年、島岡さんは名瀬小学校6年生として東京からの少年使節団を迎えて以来、今も交流を続けている。「汽車と船で約55時間をかけやって来た彼らと、(米軍から払い下げた)ジープで笠利から住用を回りました」と当時を思い浮かべ語り始めた。

 東京から訪れた誰もが「奄美の星のきれいさに驚いていた」などのエピソードも披露。また、交流後、疎遠になってしまったものの、あることがきっかけで40年ぶりに奇跡の再会に至った経緯、友情の絆などが説明され、参加者は感心していた。

 島岡さんは昨年4月に少年使節団の母校、練馬区の中村小学校の開校70周年を記念した、 奄美のソテツを同校に植樹するために奔走。記念式典に合わせたイメージソング「はるかな友へ」を作詞(作曲は伊地知元子さん)した。2015年の秋には故築地俊造さんを講師に「島唄を語る会」も行った同フォーラム。次回は10月か11月を予定している。