「西郷どん」奄美PV

「西郷どん」奄美PV

「西郷どん」奄美PVではトークショーがあり、撮影エピソードも語られた(左から里さん、二階堂さん、島唄指導の住さん)

二階堂ふみさん「島の空気助けに」
里アンナさん「島唄の魅力知って」

 放送中のNHK大河ドラマ「西郷どん」は、先週の回から奄美が舞台に。20日、西郷隆盛の妻、愛加那役を演じる二階堂ふみさん(23)、唄者で、愛加那の義姉・里千代金役の里アンナさん(38)=奄美市笠利町出身=らを迎え、来場者と同日放送回を一緒に鑑賞するパブリックビューイングがあった。番組関係者など様々なゲストも交えたトークショーもあり、二階堂さんは約3週間のロケを振り返って「奄美大島、沖永良部島で感じた島の空気感が助けに。どのシーンも大事に(演技)させてもらった」。里さんは「島唄を唄わせてもらいうれしかった。色々な人に島唄を知ってほしい」と語った。

 奄美パブリックビューイング(PV)は、NHK鹿児島放送局・観光かごしま大キャンペーン推進協議会共催。会場の奄美市名瀬の奄美文化センターは、約1200人の観客で埋め尽くされた。第19回「愛加那」の放送をゲストや来場者らと鑑賞。先週放送回から、西郷が最初に流刑された奄美大島が舞台になっている。

 第19回放送では、西郷がとぅま(愛加那)や島民たちとサトウキビを一緒に刈り取るのどかなシーンから一転。黒糖を隠したとの疑惑をかけられ、とぅまの叔父、龍佐民(柄本明)らが代官所に捕らえられると、とぅまを先導役に島民らが救出に押しかけるなど怒涛の展開が続く。

 西郷の助けで救出に成功。とぅまとの距離が一気に近づき、互いに好意を伝え合い、結ばれる場面へと。2人の祝儀のシーンでは、里さん演じる里千代金が伸びやかな声で祝い唄を唄う場面もあった。放送が終わり、場内からは拍手と指笛(ハト)が鳴り響いた。

 放送鑑賞の前後には出演者、ドラマ制作関係者らを迎えたトークショーもあった。今後の展開などドラマの見どころや来場者はじめ視聴者に向けたメッセージで、二階堂さんは「激動の時代の中での2人の関係性が変わっていくところはもちろん、女性が陰で男性を支え、たくさん涙を流しているシーンも出てくる。一緒に寄り添って見てほしい」。

 里さんは「女性の強さなど同じ奄美の人として、自身と重ねて見てほしい。3歳から習う島唄をドラマでも唄わせてもらいありがたい。島唄を幅広く知ってもらって『唄いたい』と思ってもらえたら」などと語った。