最後はカサリンチュが登場し会場を盛り上げた
難病や障がいのある子どもや家族を招待し、みんなでミュージシャンのライブを楽しんでもらう地域福祉充実のためのチャリティイベント「FUN+~日常に楽しい事をプラス!!~」(ファンタス実行委員会主催)が20日、奄美市笠利町の県奄美パークで行われた。参加者は、お気に入りのミュージシャンの歌をライブで鑑賞しながら、みんなと一緒に楽しいひと時を共有した。
きっかけは、同委の主催者で言語聴覚士の里尚美代表が、進行性の難病の筋委縮性側索硬化症(ALS)を患う三井裕樹さんをリハビリで訪れたことが始まり。精神的にも落ち込み、外に出る機会も少なくなった三井さんを「とにかく外に出る機会を作りたい」との思いで立ち上がり、まずは仲間たちに声を掛けた。
音楽が大好きだという三井さんの趣味を軸に支援の輪は少しずつ広がり、奄美を代表するアーティストたちも次々と出演を快諾。あまみエフエムをはじめとする多くの企業や医療関係者も名乗りを上げ、ボランティアや介助サポーターの後押しとともにイベントは実現した。
この日は午後2時の開場を前に、車いすの子どもたちもスタッフのサポートを受け続々と来場。支援の輪とつながりの意味を込めて、会場では寄付も集めた。
ライブでは、バナナマフィンさんの歌を皮切りに、ブルージーな島唄で魅せる森拓斗さん、南米ビートのジャンベ奏者・山北紀彦さんらが軽快にリズムを刻み、島唄漫談バンドのサーモン&ガーリックもオリジナルソングとトークで会場を盛り上げた。
最後は呼び込みの手拍子で一体となった会場に満を持してカサリンチュが登場。参加者らは、生の迫力ある演奏に聴き入り、みんなと楽しい昼の2時間をともに過ごした。
里代表は「まずは地域でつながり、多くの友達を作ることで支援の輪も広がる。みんなの協力の賜物でもあるが、今後も続けたい」と喜んだ。