10月から デマンド運行実証実験

奄美市地域公共交通活性化協議会が開かれ、バス路線や使用車両の見直しなどが承認された

公共交通空白地帯解消へ
奄美市活性化協 フリー乗降区間設定も

 2018年度第1回「奄美市地域公共交通活性化協議会」(会長・武下義広商工観光部長)が23日、同市名瀬のAiAiひろばであった。同会議では廃止代替バス路線の再編や、デマンド運行実証実験、フリー乗降区間の設定などを承認した。

 市内の公共交通機関はバス路線が中心となっているものの、利用者数の減少から行政負担が増加し、路線維持が懸念されている。今年3月には同会議で「地域公共交通網形成計画」を策定し、課題や方針を設定。18年4月から23年3月までの5カ年を計画期間に
路線見直しや利用環境改善を推進する予定としている。今年度は廃止代替路線を中心に路線の見直しを行う。

 この日の協議では路線や車両の変更などについて協議。与儀又~赤木名~空港~佐仁線に関して、名瀬~空港間と、空港~佐仁間の利用者数に大きな差があることから、名瀬~空港線と空港~佐仁線を別系統とすることを承認した。空港~佐仁線はこれまで1日10・5回だった運行回数が8・5回となり、運行車両も10人乗りのジャンボタクシーとなるという。このほか3路線に関しても、路線、運行回数、車両の変更などを認め、一部路線での車両変更は6月以降順次実施し、その他の変更は10月1日からとした。

 公共交通空白地帯の解消を目的に、赤木名~前肥田~打田原~赤木名線の新設も検討。利用者数把握などを目的に10月1日からは同区間でのデマンド運行の実証実験を行う。

 また、同日までに住用地区内3区間(摺勝~川内~西仲間、山間集落内、市集落内)にフリー乗降区間を設定することを決定。区間内では任意の場所で乗降することが可能となり、利便性の向上につながることが期待される。