119番通報 15言語に対応

大島地区消防組合通信指令室では多言語化に向けた準備が進められる

外国人観光客増加に先手の対応
6月1日から 大島地区消防組合

 大島地区消防組合消防本部は6月1日から、外国語の通報・救急に対応するため、119番通報を15言語に対応させる。119番通報の外国語対応は県内初で、今後増加が見込まれる外国人観光客への対応力強化が見込まれる。

 多言語対応は、多言語コールセンター業務を行う会社に通訳を依頼。通報者が外国人だった場合は、指令室・通報者・通訳者の三者間通話が可能となる。また現場到着後に外国語対応の必要性があった場合も救急隊員が、通訳者との会話を行うという。同本部通信指令室のほか、各分署配備の救急車積載電話など14回線で導入する。

 管内での外国語対応の実績は少ないものの、外国船事故に伴う洋上救急や、在住外国人からの通報は過去にあったという。そうした際に、近隣の日本語が話せる外国人に通訳を依頼する形で対応。通報が入った際の対策として、5言語で日本語話者への通話交代を促す自動音声を流す対応を用意していた。

 今後も外国人観光客の増加が見込まれており、川畑洋一消防長は「観光客船が入港し、さまざまなところを巡っているので、後手で対応するのではなく、先手でするべき」と話した。

 対応言語は▽英語▽中国語(北京語)▽韓国語▽タイ語▽ベトナム語▽ドイツ語▽イタリア語▽ロシア語▽タガログ語▽ネパール語▽マレー語。24時間利用可能となる。