無償化とSカードポイント付与を機に特定検診受診を呼び掛ける町担当者らと、政岡会長(左から2番目)
特定検診受診率向上へ取り組み
瀬戸内町「健康づくりとまちづくりを」
瀬戸内町はこのほど、特定検診受診率向上を目的に、検診受診料の無償化を開始した。また、同町商工会会員有志らでつくる「せとうちポイント会」とも協力し、同会の発行する「Sカード」のポイントを付与するなどの特典もスタート。町担当者は「検診を受診し、健康づくりと町づくりをしてほしい」と受診を呼び掛けている。
同町の2016年度特定検診受診率は33・7%で、同年度の県内平均受診率42・9%を大きく下回った(17年度未集計)。同町では集団検診、個別検診の実施とともに、生活習慣病で医療機関の検査を受診する人に対し、採血データーなどの情報提供を促し、検診受診とみなすなどの取り組みを実施するものの、受診率は伸び悩む。町担当者は、「検診受診率が低いと、日頃の健康管理が出来ず、即入院になる可能性が高くなる」と現状を問題視していた。
そこで、これまで1千円だった受診料を無償化し、町内30店舗で利用可能なSカードを発行する「せとうちポイント会」とのタイアップを決定。4月1日以降、特定検診を受診した国民健康保険加入の40~64歳の町民を対象に300円分の買い物ができる「Sカード満点分」を配布(個別検診の場合は後日送付)。また、40歳以上の町民が、がん検診(両性に共通するものに限る)を受診した場合にも、同カードのポイント10ポイントを付与するシステムを導入した。
同会の政岡博重会長は「幅広い世代の町民にカードを知ってもらえる良い機会」と話す。また町担当者も「若年層の受診率向上とともに、町の経済発展を目指したい」と期待を込めた。