市民団体が抗議

奄美空港に駐機中のオスプレイ(7日午後4時)

オスプレイ1機
奄美空港で駐機状態

 4日午後、奄美市笠利町の奄美空港に緊急着陸した米軍の輸送機オスプレイ1機は、7日も同空港の駐機場にとどまったままだ。九州防衛局によると離陸のめどは立っていない。同空港への度重なる “緊急着陸”に市民団体が同日、防衛省沖縄防衛局と同九州防衛局に対し、米軍側に原因究明、奄美群島上空での飛行訓練禁止を求めるよう要請した。その一方、団体関係者は「自国での軍事行動を追及できない防衛省に憤りを覚える」として同省の姿勢を批判している。

 着陸機は沖縄県の米軍嘉手納基地所属のCV22オスプレイ。同日午後7時まで、3日間駐機状態が続いている。場内には米軍隊員の姿は見られず、回転翼は折り畳まれたままだ。

 要請書は、奄美ブロック護憲平和フォーラム(関誠之代表)、奄美の自然と平和を守る郡民会議(喜入拓司議長)の連名。各地で多発する同機の墜落事故を踏まえ危険性を指摘。さらに「軍事訓練を目的とした同機の民間空港利用は許されない」と訴え、事態の早期解決と住民不安に対する謝罪を求めている。

 市民団体は今年4月、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)所属のオスプレイ2機が緊急着陸したことを受け、両防衛局宛に同様の抗議と要望書を提出しているが、「4月のケースに対する回答はいまだ示されていない」(団体関係者)として同省への不信感を強く表した。