創作舞台で地域おこし

舞台出演に向け、表現方法を指導する谷さん(写真中央)

谷さん「地元の可能性引き出したい」
アートdeプロジェクト

 「アート(芸術)を通じて地域を発信したい」――。奄美市地域おこし協力隊の谷よう子さんによる「奄美deアートプロジェクト」(同市、市教委主催)がこのほどスタートした。芸術や舞台に興味のある子どもや大人の参加を呼びかけた、新たな分野での地域おこしに注目が集まる。

 谷さんは、世界的に知られるパフォーマンス集団「シルク・ド・ソレイユ」のソロダンサーとしてキャリアを持ち、昨年公演の創作舞踊劇「ガジユータ・ケンムンの住む島奄美」の振り付け、演出を担当した。奄美でアートの機運を広げようと、プロジェクトを立ち上げ。来年2月に発表する創作表現のステージに向けて、出演や演出、映像、照明技術の参加を呼びかけている。

 現在、プロジェクトは奄美大島島内の子どもから大人が集い、現在基礎レッスンとなるワークショップを実施中。10日は、同市名瀬長浜町の奄美文化センターリハーサル室で「身体を学ぼう インプロ(即興)編、空間を学ぼう」を開き、児童から一般まで約30人が参加した。

 表現指導で谷さんは、相手の手を引っ張る側と引っ張られる側に分かれたペアの場合、引っ張られる側は相手の力に逆らわないことをアドバイス。「自然体の状態で無駄のない動きから(表現の)感覚をつかんでほしい」と伝えた。

 谷さんは「地元の可能性を引き出させたい」と語り、今後はSNSなどを通じ、活動を広くアピールしたい考え。

 市内の室田都美さんは、小学3年の息子と参加。「表現者として実績のある谷さんの指導を直接受けたかった。最後まで続けたい」と話した。

 受講料無料。参加希望は事前の申し込みが必要。詳しくは同市ホームページなど。