瀬戸内パッション 品質評価検討会

専用の器具などで生産農家が持ち寄ったパッションフルーツの糖度や酸度を測った

糖度平年並み、酸度高め
16日にパッション祭り

 瀬戸内町で収穫が始まったパッションフルーツの糖度や酸度を検証する、「瀬戸内パッションブランド産地育成協議会品質評価検討会」が13日、同町のせとうち物産館であった。生産農家18人が持ち寄り、器具などを用い28点の糖度や酸度を分析した。今シーズンの果実の糖度は平年並み、酸度は平年より少し高かった。

 検討会では、県大島支庁農政普及課瀬戸内町駐在の松尾至身技術専門員がパッションフルーツの糖度と酸度について説明。それによると今年は開花期間以降(3月下旬~6月上旬)の平均気温が例年より高く、過去9年の中で最高値。また、日照時間も長く、光合成を含む環境条件からみると糖度・酸度ともに優れた品質となる傾向が予想される条件だったという。

 分析の結果、平均糖度は17・7度と平年並みで、酸度は2・85%と平年よりも高くなった。松尾技術専門員は「酸度が平年を上回るものの特段気になる状況ではない」とした上で、「着果量が多かったり、水分を減らしてしまうと酸度が高くなる」と栽培上の注意を呼び掛けた。

 瀬戸内パッションブランド産地協議会の宮原仲清会長は「奄美市より糖度が1度ほど高いということで、満足している。例年通りのでき。労働の簡略化や土壌改善を行い、来年度につなげていきたい」と話した。

 同会は16日、同町せとうち海の駅で「パッション祭り」を開催予定。同会場では安価で良質なパッションフルーツが手に入るほか、「パッションジュース」の早飲みゲームなどが行われる。