子どもたちに、在来かんきつを守る意識を高めてほしいと開催された「ゴマダラカミキリムシ捕獲大会」で優勝したチーム「つぶつぶたいじ」のメンバーたち=提供写真=
捕獲されたゴマダラカミキリムシ=提供写真=
喜界町でこのほど、主にかんきつ類の害虫として知られるゴマダラカミキリムシから、ケラジミカン等の在来種などのミカンを守ろうと、「ゴマダラカミキリムシ捕獲大会」(町果樹振興会主催 花岡三代次会長)が初めて開かれた。46人の参加者たちは、チームを組み町内一円を巡り、合計128匹を捕獲。優勝は、「つぶつぶたいじ」チームで44匹を捕まえた。
ゴマダラカミキリは、日本全土、朝鮮半島、中国、台湾、マレーシアなどに生息。体長は25~35㍉で、幼虫はかんきつ類をはじめ、ポプラ類やヤナギ類等の庭園樹などに穴を開ける。※サイト「カミキリ情報館」参照
喜界島には、クリハーやシークーなどの在来かんきつやタンカンが農園で栽培されたり、自生しているが、これらのかんきつ類の幹を幼虫が食い荒らし、枯らしてしまう被害が20年ほど前から続いているという。
初開催の大会に町内の「100(いちまるまる)スポーツクラブ」に所属する親子らが参加。午前8時ごろに、役場を一斉に出発し、町内一円を巡り探した。
木の枝などにとまっている虫を網や手づかみで捕獲。正午ごろまでの時間で128匹のゴマダラカミキリムシが集められた。
優勝チームの古沼世楽=せら=君(7)は「ミカンの木やモクマオウの木がたくさんあるところで、多く捕まえられた。いろんなところを回り少し疲れたが、とても楽しかった」と笑顔を見せた。
町では、1匹100円での買い取り駆除も行っており、同大会でも適用。町農林振興課は「薬剤駆除の効果はもちろんだが、捕獲する駆除も効果が期待できる」、「子どもたちに自分たちの島のミカンを守る意識を高めてもらい、買取してもらったお金を各活動費にも充ててもらえたら。今後も続けて開催したい」などと話した。