供用開始した「末広・港線」整備計画の末広工区道路(写真は16日午前11時ごろ)
奄美市が名瀬中心市街地の「末広・港土地区画整理事業」の一環として進めているシンボルロード「名瀬都市計画道路3・4・18号末広・港線」。そのうち永田橋通りから朝日通りを結ぶ、中心市街地内の末広本通り(延長252㍍)を拡張する末広工区の整備が完了。16日午前11時、供用開始した。一方通行で1車線だった道路は2車線相互通行となり歩道も広くなった。中心市街地のアクセス機能の向上による、にぎわいの高まりに期待がかかる。
同地区の区画整理事業は2004年度からスタートし、21年度完了を予定。施工面積3・2㌶、総事業費95億2千万円に上る。計画全体の進ちょく率は、17年度末まで83・6%(事業費ベース)。末広港線は区画整理に伴う中心市街地の主要道路整備に位置付けられ、ルートは永田橋通りから港町までの延長474㍍、両側の歩道(幅4・5㍍)を含め道幅16㍍に整備される。末広工区は、特に商業エリアの交通利便性につながるため、店舗事業者からも早期整備の要望が出ていた。
完成した道路の沿道にはヒカンザクラを植え、枝サンゴをイメージした街灯をそれぞれ14カ所設置。歩道舗装は白砂と赤土をイメージしたプレートを敷いて、景観向上を図った。
同市都市整備課は中心商店街への入込みの加速に期待感を示し、地域のにぎわいづくりの軸となる道路の完成を喜び、「全体計画の進行を促す機運を高めたい」(同課担当)。その一方、主幹道の開通により奄美本通りと銀座通りからの出入り時、車両は一時停止(これまでは両通りが優先)となるため、同課は市民に通行時の安全確認を呼びかけている。
小売店を営む男性店主は「広くなったことで、利用者の商店街に足を運ぶ機会が増える」と話した。
18年度は朝日通りから港町までの「港工区」道路整備(延伸222㍍)の着手を予定。