「空の駅・あさまふれあい市」の10周年を喜ぶ「あさま生活研究グループ員」たち=24日、天城町浅間
【徳之島】天城町浅間の徳之島空港近くに、地元の農家女性ら「あさま生活研究グループ」(吉岡シマ子会長、会員11人)が地場農産物の有人直売所「空の駅・あさまふれあい市」を開設して今夏で丸10年。健康・生きがい・仲間のきずなを育み合いつつ、余剰野菜などを有効に生かす地産地消。顔の見える関係の安心安全な農産物の消費PRにも貢献している。
「10年もよく持ったと思う。売った手数料で会員たちにお給料を払っているので、潰れることはない」、「畑で作り過ぎても、捨てることなく、ここで販売できて小遣いに。作る意欲がさらに出てくる」、「栽培が上手な方は、畑を無駄にしないで次々と旬の野菜を出して下さる」。会員たちは、10周年記念セールにこぎ着けた喜びを生き生きと語る。
店舗は木造の約25平方㍍。10年前に不要なあばら家を無償で譲り受けて移転。「売り上げ(利益)で少しずつ改造して整えてきた。町などの補助金には一切頼らず自立しています」(吉岡会長)と胸を張る。
快活な笑い声が絶えない店内の手づくりワゴンや商品棚には、地場産のさまざまな夏野菜や果物、加工商品などが所せましと並ぶ。年間を通じた一番人気はタンカン。これからの夏季の人気品目は委託販売を含むパッションフルーツやマンゴーなどフルーツだという。
会員たちは、生活研究活動のほか大半が、食生活改善推進員やJA女性部員も兼ねているベテラン格の70代だ。有人市場を運営する上での楽しみは「お客さまとの出会い。そしてニガウリやショウガ、ツワブキなどを使った料理のレシピを提供したお客さんが、『おいしかったよ』と再度来店してくれることが一番うれしい」と口をそろえる。
開店記念日の来月8日まで10周年記念感謝セール実施中(記念品付)。営業時間は午前9時~午後6時(冬期は5時)。定休日は、全員で介護予防「ゆいゆいサロン」(浅間公民館会場)に参加する毎週木曜日の午後。会員親族など冠婚葬祭時は臨時休業となる。