【3回戦・大島―鹿児島商】6回表大島無死満塁、登島がスクイズを決め、三走・田尾が生還、9―2とリードを広げる=県立鴨池
【鹿児島】第100回全国高校野球選手権記念鹿児島大会第9日は16日、鹿児島市の県立鴨池、鴨池市民の両球場で3回戦6試合があった。
奄美勢は大島が鹿児島商に全員安打の19安打12得点を挙げ、七回コールド勝ちだった。樟南二は第2シードれいめいに0―15で五回、古仁屋は1―10で七回コールド負けだった。
第10日は17日、両球場で3回戦6試合がある。奄美勢は沖永良部が川内と、徳之島が薩南工とそれぞれ対戦する。
【3回戦・大島―鹿児島商】5回表大島無死満塁、8番・岩崎が走者一掃の右越え三塁打を放つ=県立鴨池
大島は五、六回にいずれも打者一巡の集中打でビッグイニングを作って畳みかけた。
勝負所で「集中力」(塗木哲哉監督)を発揮した。四回裏一死一三塁のピンチをしのいだ直後、先頭の4番・池田風舞は「前の打席も初球を打っていて、甘い球がくると思った」と初球を中前に弾き返した。5番・田尾も打ってつなぐ。「うちの打線は4、5番がカギ。彼らが打ってくれるとみんなが乗る」と8番・岩崎優磨。初戦はスタメンではなかったが「使ってもらった以上は自分の役割を果たす」気持ちで集中していた。走者一掃の右越え三塁打で期待に応えた。「いつも自主練に付き合ってくれた人の顔を思い出して、恩返しの気持ちで打った」。
六回も池田、田尾が連打で口火を切り、打つだけでなくスクイズ、犠飛も交えて4点を追加した。
「欲を言えばもう1点取って六回で終わらせたかった」と塗木監督。暑さの中集中力を持続し続けるのは難しい。七回表に二塁けん制アウトを取られたことや、その裏3点返されてあわやコールドを阻止されそうになったのは、体力の消耗に加えて「集中力の欠如」が原因。けん制アウトの後、喜んでベースを空けてしまったスキを逃さず、一走・泊が二塁を陥れたような、より高いレベルの集中力を発揮することが、これから始まる上位との対戦のカギになる。「次の試合に向けて課題ができた」と岩崎は甲の緒を締めた。
(政純一郎)