「トウギョ」の生態理解

「トウギョ」の生態理解

餌でコンゴウテナガエビを釣り上げた子ども(左)=知名町=

知名町ファングル塾
エビ釣りで盛り上がる

 【沖永良部】島の自然を学ぼうと知名町瀬利覚字ファングル塾で14日、トウギョ学習会が開催された。集落の児童ら12人が参加し、絶滅危惧種「トウギョ」の生態を知ったほか、テナガエビ釣りを楽しんだ。

 同塾では4年前から、沖永良部が生息地の北限と考えられているトウギョ(和名・タイワンキンギョ)の保護活動を開始。現在は、生き物調査や外来種の駆除にも取り組んでいる。昨年12月、地域の自然文化を守り後世に伝える活動を行っている団体を支援する、日本ユネスコ連盟の「プロジェクト未来遺産」に登録された。

 最初に、島に生息する魚と鳥を映像で視聴。絶滅危惧種の淡水魚「キバラヨシノボリ」のオスが巣を守っている様子や青い宝石と呼ばれるカワセミが飛び立つ姿などを確認した。

 薄型の水槽2つに1匹ずつトウギョを入れて向き合わせる「トウギョ相撲大会」では、縄張り争いに負けた方が逃げ出した瞬間、子ども達から歓声が上がった。

 最後に、地元河川で採取したコンジンテナガエビの釣り体験も行われ、児童らは餌で釣り上げたり、素手で捕まえたりして盛り上がった。

 知名小4年の渡辺湖々さん(9)は「エビ釣りが面白かった。島にすむ生き物のことを楽しく学ぶことができた」と話した。