奄美群島青年農業者交流会in徳之島

奄美群島青年農業者交流会in徳之島

現地研修(シマアザミ栽培ほ場など)=写真上=と、室内研修で研さん交流した青年農業者たち=7月31日、徳之島町

 

農水大臣賞プロジェクト事例発表も
現地・室内研修で研さん

 【徳之島】2018年度奄美群島青年農業者交流会in徳之島(徳之島農業青年クラブ連絡協議会など主催)が31日、徳之島町を中心にあった。島内外の農業青年の代表ら約40人が参加。島内の農業関連施設やほ場の現地視察、今年3月の第57回全国青年農業者会議プロジェクト発表で最優秀賞(農水大臣賞)に輝いた「伊佐YADクラブ」代表ら2組の活動事例発表も交え交流した。

 群島の農業発展を支える青年農業者の親睦とネットワークづくり、先進事例に接することによるプロジェクト活動の充実、活動意欲の高揚、地域農業振興などを目的に、徳之島では14年度の天城町会場いらい4年ぶりの開催に。

 現地視察では▽徳之島ダム(天城町)▽徳之島製茶ほ場(同町)▽ふとり農園ほ場(徳之島町)▽シマアザミ栽培農家ほ場(同町)▽徳之島町総合食品加工センター美農里館(徳和瀬)を訪問。室内研修会はJAあまみ徳之島事業本部・農協会館であった。

 徳之島農業青年クラブ連絡協の山田裕樹会長(28)=天城町=は「互いの経営品目を越えての情報・意見交換で仲間をつくり、奄美群島そして県の農業も担っていける組織に」。県農業青年クラブ連絡協の黒川裕司会長も「南北6百㌔の広い県圏域で活動するクラブは本県だけ。群島交流と勉強する機会は素晴らしい手法」とも評価、期待を寄せた。

 プロジェクト活動事例発表には▽橋口勇さん(伊佐市)「伊佐YADクラブのプロジェクト活動への取り組み~プロジェクトは難しくない、難しく考えない~」▽幸久徳さん(喜界町)「パンプキンアイランドを目指して~喜界島から4つの挑戦~」と題し登壇した。

 農水大臣賞を受賞した橋口さんは、自らの畜産経営(生産牛70頭)での「PDCA(計画・実行・評価・改良)」サイクルによる経営改善のノウハウも例示。専門家ら行政の指導も仰ぎながら「計画は難しくない、とにかく取り組んでみる。完成度は二の次、経験あるのみ」ともアドバイス。県青年農業者会議プロジェクト発表にも参加した幸さんは、カボチャ栽培150㌃を目指す上での自己研さんを紹介。子ども対象の農業体験ツアーでは「農業の楽しさ、達成感を味わってもらえて、次(後継者)につなげることができた」とも声を弾ませた。