水土里サークル活動推進大会

水土里サークル活動推進大会

徳之島管内「水土里サークル活動」推進大会の出席者たち=1日、徳之島町

徳之島農用地カバー率53・4%
共同活動円滑化へ

 【徳之島】2018年度徳之島管内「水土里サークル活動(多面的機能支払交付金)推進大会」(県徳之島事務所農村整備課主催)が1日、JAあまみ徳之島事業本部会館であった。管内13組織の代表や各町担当者ら関係者約120人が出席。制度改正ポイントなどの伝達や各町代表の活動事例発表、意見交換を通して同サークル活動の円滑化を考えた。

 県徳之島事務所農村整備課の中村良法課長は冒頭、高齢化や人口減で機能低下した農業農村の共同活動などを支える多面的機能支払交付金制度の意義も交え「この活動が果たす役割はますます重要になった」。徳之島ダムの完成で昨年から本格利用が始まった畑かんと連携した取り組みの重要性も強調した。

 同課の伝達・報告によると、管内3町の17年度の実績は▽認定面積3433㌶(前年度比約270㌶増)▽事業費1億732万円(約987万9千円増)▽カバー率53・4%(約4・2%増)。特徴として、伊仙町の県事業完了の取り込みによる認定面積の増加でカバー率が3町の農用地の半分以上に前進した。

 18年度計画の認定面積および事業費は▽徳之島町1492㌶(4595万4千円)▽天城町1141㌶(3514万6千円)▽伊仙町976㌶(3092万9千円)。計3609㌶(1億1202万9千円)。交付金交付率は町要望に対し100%維持の見込みという。

 18年度制度改正のポイントでは、活動組織の広域化に向けた「小規模集落(10戸以下で無活動)取り込み支援の拡充」と、中山間地域など条件不利地域での「広域活動組織の設立要件の緩和」などを挙げた。

 活動事例は、▽徳之島町花徳・轟木地区の「花轟みどりの会農地・水・環境保全組織」(木場友宏代表)▽天城町「天城環境保全会」(陽田正憲代表)▽伊仙町「同町広域協定運営委員会・伊仙中部緑風会」(益一男代表)が発表。農地維持・資源向上や鳥獣害防護柵の適正管理、松枯れ倒木の処理、小学校児童・保護者も巻き込んだ住民ぐるみの活動、沈砂池や側溝の土砂上げ―など日ごろの共同活動の様子を紹介した。