全体普及率が約4割となり、市街地を通行する奄美ナンバー車両も目立ってきた
2014年11月に交付スタートしたご当地ナンバー「奄美」の普通自動車普及率は18年6月末現在、38・68%(前年比11・22?増)に上ることが分かった。従来から奄美ナンバーの切り替えを呼び掛けている奄美市名瀬和光町の(一社)奄美自動車連合会は「全体的な普及率は年々、着実に増加している」として、奄美群島への入込に対するPR効果に期待感を示している。
九州運輸局鹿児島運輸支局奄美自動車検査登録事務所によると、同月末現在、奄美群島の保有車両(登録自動車分)数は2万4915台。そのうち同ナンバー登録数は9638台で、前年同時期に比べて2937台増えた。
奄美ナンバーは九州初のご当地ナンバー。離島での交付は全国初のケースとして、当時注目を集めた。群島内では自治体の公用車を中心にバスやタクシー、レンタカーなど事業所の積極的な切り替えで、ナンバー登録数の初動は概ね好調。経年の普及率上昇は10ポイント前後を堅持している。
一般所有車の既存ナンバー(鹿児島)からの切り替えが当初は低調気味だったため関係機関は懸念を示していたが、新車購入や奄美への転入時の自動的に「奄美」での交付実績が積みあがり、今年に入って約4割を達成。早期実現を目指す奄美・沖縄地域の世界自然遺産登録を背景に、行政や観光など関係機関は地域アピールの一環として、普及推進を図る意向だ。
奄美ナンバーへの切り替え窓口となっている同連合会によると、交付開始した2014年11月以降、累計約2万8千件を対応。奄美で保有車両数の多くを占める軽自動車のナンバー切り替えも普及率向上への直結を示唆。「今後も観光客の入込が見込まれるため、ナンバー普及に理解を願いたい」(担当者)としている。
ご当地ナンバーはこれまで全国30地域で交付され、06年に第一弾(20地域)、奄美を含む第二弾(10地域)を施行。第三弾は17地域を採用予定。鹿児島を含む図柄入りナンバーと合わせ20年度交付を予定している。