奄美の地域課題、地域振興の取り組み方針の作成にかかわる初会合が開かれた
中長期的な観点から、鹿児島の目指す姿、施策の基本方向などをまとめた「鹿児島未来創造ビジョン」(2018年3月作成)を補完し、奄美の地域課題、取り組み方針などを明らかにするための地域懇親会が30日、奄美市名瀬の県大島支庁会議室であった。教育・文化、保健・福祉、観光など各分野の委員から様々な意見が出され、方針案の作成に向け、まずは奄美の課題について考えた。今年度内の方針決定を目指すとしている。
「地域振興の取り組み方針」作成にかかわる初会合として、各種団体の有識者や代表など委員14人ほか、行政担当者など含む計30人が出席。座長を松本俊一県大島支庁長が務めた。
事務局から、今年3月に作成された同ビジョンについて説明された。「鹿児島に生まれてよかった。住んでよかった。」と実感できる鹿児島を目指し、「健康・癒し・長寿」に関する有益な地域資源なども生かしながら、12項目に渡って展開される施策の方向性などが解説された。
同ビジョンを補完するものとして、奄美におけるビジョンについても考え、取り組み方針を策定する。そのうえで、奄美群島振興開発総合調査報告書の内容ともリンクさせた方針も盛り込みたい考え。
意見交換では、教育に関し「高等教育機関(出張機関なども含む)があれば若者の流出、子どもの学力向上にもつながっていくのでは」、20年を目指す世界自然遺産登録について「観光面だけでなく、地域資源として様々な分野に生かすべき」。
福祉に関し「出産施設、母親の支援の場、機会なども充実させたい」「ユニバーサルデザインを取り入れた街づくりを」など委員から様々な課題や提言などが出された。
次回(第2回懇親会)は11月~12月の開催を予定。事務局は「奄美ならではのポテンシャル、特性を踏まえた分野別の取り組み方針を同じ視点で共有していけたら」などとまとめた。