ラ・メール30周年でCD制作

ラ・メール30周年でCD制作

ラ・メール30周年を記念し、「未来へ紡ぐ詩の心」を制作した築島成子主宰

「未来へ紡ぐ詩の心」小中学校にも寄贈
自然・先人から学んだ「きむごころ」次世代に

 女声合唱団「ラ・メール」(築島成子主宰)の設立30周年を記念し制作されたCD「未来へ紡ぐ詩の心」がこのほど完成し、築島主宰は関係者や団員(元団員含む)に感謝を込め配布している。30日には奄美市の各小中学校に寄贈するため、団員らが奄美市教育委員会を訪れた。

 ラ・メールは1989年に築島主宰の「高齢化社会を見据え、歌を通して地域づくりをしたい」という思いから設立された合唱団。奄美の自然、先人から学んだ清い「きむごころ」を歌に乗せ、これまで多くの人に訴えかけてきた。

 築島主宰の指導の下、高い完成度の合唱を届けるラ・メールは奄美大島のみならず鹿児島、東京、そして海外へも活動の場を広げてきた。「設立からの30年間、本当に色々なことがあった。ラ・メールに育てられ今の私があるのだと思う。お世話になった皆さまや、団員たちへの感謝とおわびの意を込めてCDを作った」と築島主宰。

 公演に込められる団員の思いを残したいと考え、自費出版でCDを制作したところ、「団員への配布だけではもったいない」出来映えに。「きむごころ」を次世代につなぐため市教委を通じて各小中学校に寄贈。また、行政枠の垣根を超え、龍郷町の県立大島養護学校、奄美市内の各県立高校、同市の奄美看護福祉専門学校、福祉団体など幅広い関係団体に配布した。

 童謡・奄美のわらべ歌などを中心とした小中学生用、シマ唄なども収録した中高生(一般)用の2種の音源を制作。「日本復帰の歌」は両音源に収録されている。築島主宰は「例えば老人クラブで会合前のBGMに使っていただくなど、いろんな場面で聴いてもらい、CDの中から一曲でもそれぞれの愛唱歌になれば」と期待を込めた。