妊婦ジャケットを装着した夫を見つめる妻(写真左端)
奄美市は8日、同市名瀬井根町の市保健センターで2018年度第1回「マタニティカフェ」を開いた。出産を控えた14組20人が参加。妊婦体験ジャケットコーナーなどを設け、夫婦で協力した妊娠中の過ごし方について考えた。
妊娠・出産・育児について学んでもらおうと、昨年度からスタートした交流イベントで年3回を計画。この日は「お腹の赤ちゃんを感じよう!」をテーマに出産前の不安や悩みの解消につなげる狙い。市職員の保健師ほか、妊婦や子育て中の母親を支える「はぐくみ・育ち見守り隊」のメンバーもサポート役で同席した。
妊婦体験ジャケットは5人が装着。ジャケットの重量は約8㌔。これは妊娠7カ月相当で、ハンカチを拾う、靴下を履くなどの行動を実際に行い、身重の大変さを理解してもらう目的。階段の上り下りでは、「足元が見えなくて怖かった」との声が出た。
講師でやどりぎ助産院(同市名瀬大熊町)の助産師・藤真理子さんは母体の体調変化を踏まえ、「妊娠期間中、夫の協力は不可欠」と強調。夫婦で出産、育児に向き合う心構えを訴えたほか、グループワークやリラックス法をアドバイス。
同市健康増進課は「生まれてくる赤ちゃんのためにも準備を進め、不安があれば連絡してほしい」と呼び掛けた。
妊婦ジャケットを装着した公務員の早田識紀さん(27)は「意外と重く、動きづらい。妻の大変さが理解できた」と述べ、妻の結子さん(28)は「おむつ交換やお風呂など協力しながら一緒に子育てができたら」と話した。
今後のスケジュールは、第2回(10月13日)、第3回(11月10日)。
問い合わせは?0997―52―1119(同市健康増進課)まで。