大麻栽培・所持の疑いで4人逮捕

龍郷町内で栽培されていた大麻=奄美署提供=

奄美署 龍郷町・横須賀市で計988本、入手・販売ルート捜査

 奄美署は大麻を栽培・所持していたとして、奄美市名瀬と神奈川県横浜市の男4人を大麻取締法違反の疑いで逮捕し、10日発表した。4容疑者が栽培していた大麻草は計988本。所持していた乾燥大麻を含めると末端価格の合計は約1億5千万円に上るという。
 奄美署が逮捕したのは奄美市名瀬鳩浜町の会社員・中島庸介容疑者(40)と同市名瀬真名津町の会社員・安山博文容疑者(43)、横須賀市の会社員・平子拓朗容疑者(40)、同市の電気工事士・染野佑宇容疑者(39)の4人。

 中島容疑者と安山容疑者は今年1月中旬ごろから4月ごろまでの間に共謀の上、龍郷町内の畑やコンテナ(約10・5平方㍍)の中で大麻草870本(約18㌔、末端価格約1億800万円)を営利目的で栽培。4月12日に乾燥大麻約2㌔(末端価格約1200万円)を営利目的で所持した疑いがある。

 同署は4月12日に両容疑者を、営利目的での大麻栽培の疑いで現行犯逮捕。5月8日と7月2日にそれぞれ、営利目的の所持の疑いで再逮捕した。7月3日には横須賀市の路上で、両容疑者から乾燥大麻約100㌘を郵送で受け取った疑いで平子容疑者を逮捕。同月23日には平子容疑者と共謀し、平子容疑者の借りていたアパートで大麻草118本(約4・8㌔・末端価格約3千万円)を栽培した疑いで染野容疑者を横須賀署内で逮捕し同日、奄美署内で平子容疑者も営利目的の栽培の容疑で再逮捕した。

 同署によると、今年2月28日に龍郷町の大麻栽培現場周辺の住民から「大麻のような植物が栽培されている」との通報を受け、同署は捜査を開始。中島容疑者と安山容疑者は義理の兄弟で、数年前から大麻栽培を行っていたとみられている。平子容疑者は中島容疑者、染野容疑者とそれぞれ知人関係だった。

 中島容疑者と安山容疑者は「大麻を持っていたことは間違いない」と容疑を認めており、平子容疑者と染野容疑者は「自分たちが使って楽しむために持っていた」と、営利性を否認しているという。

 4容疑者は起訴拘留中。譲り渡し・譲り受けに関しては処分保留とされた。同署は反社会的組織の関係者に売買していた可能性もあるとし、大麻草の入手経路、販売ルートなどを捜査している。