高校生国際美術展で奨励賞

高校生国際美術展で奨励賞

展覧会入口にたたずむ、赤﨑祐斗さん


作品「私利私欲」(左上)を前にピースサインをする赤﨑祐斗さん


見事昨年のリベンジを果たした、徳田聖花さんの作品「麗」(左上)は、猫の目が特徴だ

受賞喜び次の目標思い描く
徳之島高美術部の2人

 【東京】徳之島高校生快挙――。この夏に東京・六本木の「国立新美術館」(2階・展示室2B)で開催された「第19回 高校生国際美術展」(世界芸術文化振興協会主催)に徳之島高校美術部の2人が入選(奨励賞)した。応募点数1442点のうち、138点が入選という狭き門をくぐり抜けた2人は、入賞の喜びとともに、さらなる目標を頭の中に描いている。

 奨励賞に輝いたのは、同校2年の赤﨑祐斗さんと、3年の徳田聖花さん。小学校の頃から絵を描くことが好きで、高校で絵の技術や知識を学びたいと思っていた赤﨑さんの受賞作は「私利私欲」。また、もともと絵を描くことが好きだった徳田さんは、「麗」で入選。徳田さんは、「昨年のリベンジとして出展したため、すごくうれしかった。たくさんの人にお祝いの言葉をもらって受賞の実感がわいた」と感想を話し、「最後の高校美術展で昨年より良い賞を目指したい。さまざまな面で生かしていけるよう努力したい」と目標を定めている。

 また、赤﨑さんも「規模の大きい美術展で受賞できてうれしかった」と素直な気持ちを明かし、「美術を通してさまざまな経験を得られるよう関わっていきたい」と抱負を述べた。高校生国際美術展は、通称「こうこうび」とも呼ばれる高校生を対象にした、書道と美術の公募展。近年では海外十数カ国の高校生も参加し、応募展数は合わせて1万数千点にも上る。

 美術担当の平野良光教諭は、「決して恵まれた環境とはいえない状況の中で、粘り強く積み重ねたものが結実し、全国でも渡りあえる作品へと昇華した。素直であいさつや返事も良い」。快挙の2人を評価し、「美術を通してさらに成長すること」と、期待の言葉を寄せていた。