伊仙町東伊仙東 名物の「綱かき」

こん身の力を込めて練り上げた敬老会・十五夜祭り用「綱かき」作業=16日夜、伊仙町東伊仙東

 

青年パワー奮起
敬老・十五夜祭りへ

 

 【徳之島】伊仙町東伊仙東集落(竹園温師区長、約148世帯・約250人)の公民館広場で16日夜、24日の「敬老会・十五夜祭り」に向けた恒例の「綱かき」(綱練り)作業があった。伝統継承の屋台骨は青年団(政寿樹団長)。先輩らのサポートも受けながら「よいしょっ」と呼吸を合わせ、〝ユイの心と汗〟が染み込んだ大綱を練り上げた。

 同集落の十五夜綱引きは15年前、青年団たちが「伝統の十五夜綱引きを復活して住民の交流の場、地域活性化に」と約40年ぶり復活。青年団員たちの団結で敬老会との併催で継続。減反政策による水田の消滅で今や〝貴重品〟ともなった稲わらは、今年も天城町内の生産者が提供してくれた。

 手間の掛かるわらすきなど調整作業には、子ども会のちびっ子らも協力。そして、祭りやぐらの骨格を活用した綱かき作業には〝援軍アドバイザー〟の先輩らも一心同体で協力。勇壮な掛け声で呼吸を合わせてこん身の力を振り絞り、交代で腕を休めながら汗だくで約2時間。女性連の炊き出しでエネルギーを補いながら大綱(最大径約25㌢、長さ約20㍍)を練り上げた。

 青年団の政団長(38)は「活気にあふれた集落にしたい。材料の稲わらは贈呈だが、来年の田植え時期は(稲作)体験も兼ねて、少しでも応援をしてみたい」。若者らの熱意に竹園区長(64)は「東伊仙東集落は青年団員も多い。青年団を中心に壮年、女性部の皆さんが集落行事に積極的に協力してくれることが一番助かる」とにっこり。

 「敬老会・十五夜祭り」は24日午後6時すぎから75歳以上のお年寄りたちを招待して同公民館で。子ども会と高齢者対抗戦など大綱引きを楽しみ、その大綱で土俵をかいてのちびっ子相撲大会も予定。島唄やエイサー太鼓、島口落語家などゲストも招く。