「自然観察の森」が休園

「自然観察の森」が休園

「奄美自然観察の森」につながる基幹農道入り口。設置されている通行止めを知らせる看板

龍郷町 台風で倒木、通行止めも
園内、危険な状態

龍郷町の「奄美自然観察の森」は、先月末に襲来した台風24号の影響で園内で倒木が多数発生した。園内は危険なため、町は1日から奄美自然観察の森を休園とした。5日には台風25号が奄美地方に接近する予報があったため、園内の倒木撤去作業は中断を余儀なくされた。倒木撤去作業が済むまでは、当分の間、休園の予定。また、瀬留の県道から奄美自然観察の森に至る基幹農道でも倒木が多数発生し、NTT電線に引っ掛かっている箇所もあるらしく、基幹農道は2日から全面通行止め措置が取られた。5日午後5時現在、通行止め解除の見通しは立っていない。町は防災行政無線で町民に状況を知らせた。

奄美自然観察の森の川畑力自然観察指導員によると、9月29日までは台風24号による大きな被害はなかったというが、同30日に園内で多数の倒木被害が発生した。その後、観察の森を訪れた人がいたため、園内は危険なことを伝えて帰ってもらったという。「大きな木も倒れた」(川畑指導員)。

町企画観光課は「開園が決まったときは、町民へお知らせしたい」としている。

奄美自然観察の森事業で今年度、既存の遊具などの施設解体工事を手掛けている。今回発生した倒木については、工事を請け負う業者に撤去作業を委託した。「奄美自然観察の森事業計画推進には大きな影響はない。しかし、多数の倒木による園内環境変化を注視していきたい」(町企画観光課)。

川畑力自然観察指導員によると、今の時期に(天候が良ければ)園内では、ルリカケスやアカヒゲ、その他鳥類のさえずりを聞くことができる。

瀬留の県道から基幹農道につながる入り口には、町が「この先通行止」と書かれた看板とロープを設置。看板が飛ばされないように土のうを4個取り付けてある。町側は「1日は倒木で通れない状態だった。NTT電線が車道に垂れ下がっている箇所もあり、復旧のめどは立っていない」としている。