集落空き家を実態調査

中村さん(左)を先頭に集落内の空き家などを巡る学生たち

龍郷集落でフィールドワーク 活用方法など提案へ
東洋大学国際地域学科

 東洋大学国際地域学科は25日、学生が現地に赴き、地域の課題解決を目指すフィールドワークを行う「地域調査実習(奄美研修)」を龍郷町の龍郷集落で行った。参加した学生9人は、地元住民の案内で、同集落の空き家や空き地の実態を調査。今後調査を踏まえた上で、地域の活性化に向けた、空き家の新たな活用方法などを提案していく。

 同大の奄美でのフィールドワークは今年が3年目。24日に21人来島し、同町の渡連キャンプ場を拠点に活動。この日は、同集落の空き家調査班と奄美市笠利町写真班の二手に分かれて行動した。

 空き家調査班には、和泊町で空き家・空き地の有効活用を目指す、NPO法人ねりやかなやレジデンスの佐藤理江さんがアドバイザーとして帯同。同集落在住の中村一二さんが地域の案内役を務め、集落内の空き家などを紹介した。

 集落に到着した学生たちは、空き家や空き地を一つ一つ歩いて調査を開始。所有者や周囲の環境、地域の状況などを中村さんたちから聞き取り、メモを走らせた。

 途中、見慣れぬバナナやガジュマルの木、川辺などで足を止めながら憩いのひと時も。集落を縦横無尽に巡った学生たちは、同集落の空き家・空き地全63件の調査を終えた。

 同科4年・薩田薫さんは「意外と幹線道路沿いに空きが多い。(これから)人を呼び込む方法や活性化に向けた仕組みづくりを若い視点で考えて見たい」と話した。

 この後学生たちは27~30日に、沖永良部島でも調査を実施。「資源マップ」としてまとめた上で、11月4日に集落の人などを招いて地域の活性化策などを発表する。