天城町兼久小 W式典で決意新た

新校舎落成・学校創立120周年記念のW式典で児童ら決意新た=4日、天城町立兼久小学校

児童「誇りを持ち、未来へ」
新校舎落成・創立120周年

 【徳之島】天城町立兼久小学校(白川満校長、児童数54人)の新校舎落成式および学校創立120周年記念行事が4日、同校であった。学校の歴史と伝統をふり返りつつ、同節目に合わせた待望の新校舎の完成と、記念事業によるICT教育機器など教育環境の充実に感謝。新時代へのさらなる飛躍を誓い合った。

 同小は1897(大正30)年5月2日、兼久尋常小として創立。西阿木名や当部両分教場の設置や廃止・独立、旧「三和小」との統合・分離など目まぐるしい歴史の変遷を経て1958(昭和33)年、現在地に新校舎を建設。計約6千人が巣立ち各分野で活躍している。

 同旧校舎の老朽化に伴う新校舎建設は120周年の年に向けて町が昨年6月に着工、今年3月に完成・供用を開始。鉄筋コンクリート2階建て・一部鉄骨造の延べ床面積1641平方㍍(総事業費約5億8610万円)。卒業生らの寄付で最新のICT教育機器・ソフトなど中身も充実させた。

 記念行事ではまず、校訓「親和 かしこく・やさしく・たくましく」と「一歩一歩 六年(むとせ)の学びに夢光る」などを刻み校門横に建立した記念碑を除幕。白川校長と児童代表の重田藍さん(6年生)が碑文に込めた願いと決意を述べた。

 体育館での記念式典には来賓や卒業生ら関係者約3百人が出席。大久幸助町長が式辞で「恵まれた学校環境で伸び伸びと勉学や運動に励み、わが町を担っていく素晴らしい人間に」と期待。卒業生で高額寄付(1千万円)の会社社長上原勇一郎さん=大阪在住=ら功労者に感謝状を贈呈した。

 白川校長は謝辞で「昭和35年当時の児童数は12学級546人。現在の児童数はピーク時の10分の1だが、子どもたちは昔も今も変わることなく、明るく元気で学校生活を送っています」。約33年間続く集団登下校取り組みでは文部科学大臣・奨励賞(91年度)に輝いたこともなど報告した。

 児童代表の叶福稔(ふくとし)君(6年生)はお礼のことばで「感謝を忘れず、兼久小と校区の伝統や文化を守り続けたい。兼久小で学んだ誇りを持ち、輝かしい未来を切り開けるよう、夢に向かって一生懸命に努力します」と力強くアピールした

 この後、島口寸劇など交えた学習発表会、記念講演会(講師・福島グループ福島幸雄代表取締役)、祝賀会があった。