東京で世界大会ウェルカムイベント

東京で世界大会ウェルカムイベント

来賓と共に、笑顔で記念写真に収まる海外からの参加者たち


「『西郷どん』見ていますか!」と海外から故郷を訪れる人たちに語る三反園知事。左から2番目は本田実行委員長、3番目は伊集院県町村会長


ひめまり(左から住姫乃さん、平田まりなさん)のシマ唄に徳之島出身の4人は、「最高です!」と大感激。平田さんの隣が西元美代子さん、西元和彦さん

海外からの出身者盛大に歓迎
華やかなシマ唄ショーも

 【東京】ようこそ日本へ――。鹿児島県人世界大会の東京ウェルカムイベント実行委員会(本田勝彦実行委員長)はこのほど、千代田区霞が関の霞が関ビル35階、東海大学校友会館で「鹿児島県人世界大会・東京ウェルカムイベント」を開いた。海外5カ国から参加した県出身者108人を、たくさんの人たちが盛大に歓迎した。

 11月1日、2日にかけて鹿児島市で、鹿児島県人世界大会実行委員会(岩崎芳太郎実行委員長)の主催で「鹿児島県人世界大会」があったが、イベントは、それに東京経由で参加する人たちを迎えてのもの。公益社団法人三州倶楽部、鹿児島県人連合会、欣交会、鹿児島県、鹿児島市が主催する交流懇親会として行われた。

 一行は、皇居参観、浅草での昼食後会場へ。レセプションに先立って、海外県人会製作ドキュメンタリー映画が上映された。

 第1部の式典では、三反園訓知事と伊集院幼県町村会長(大和村長)が来賓としてあいさつ。剣舞披露などの後に、第2部の懇親会へ。

 帰国者たちはブラジル、インド、ペルー、英国、米国の居住地ごとにステージに登場し、紹介されるたびに大きな拍手を浴びていた。和やかな懇親会を、奄美出身の住姫乃さんと平田まりなさんによる「ひめまり」の華やかなシマ唄のショーが締めくくった。

 徳之島から南カリフォルニアに移住した、西元和彦さんは美代子夫人との出席。48年前に「派米農業実習生」として渡米した和彦さんは、20歳で偶然、美代子さんと知り合ったという。

 「東京でも島出身者とめったに会えないのに、渡米先ですから、奇跡としか言えませんね。1、2年で帰るつもりが移住してしまい、故郷や父親に対して申し訳ないと思った」「いつか恩返しをしたい」。そんな和彦さんの思いが「一番苦労して、大変だった」言葉の壁も乗り越える原動力となったようだ。

 和彦さんは、現役としてガーデニング業に携わる傍ら、南カリフォルニア奄美会会長ほか同地での県人会などの顧問、美代子さんも南カリフォルニア昭和会会長などに就いている。「故郷への恩返しです」と言葉をそろえる2人は、昨年夏に子どもたちや孫の総勢14人で徳之島を訪れた。

 「浜辺で島の人たちと交流、大歓迎してくれたことを忘れません。17歳の孫はシーズンでもないのに、闘牛の牛にまで乗せてもらい大感激していました」。故郷で世代を超えた絆が生まれた喜びを、美代子さんは熱いまなざしで振り返った。

 海を渡ってこの日東京にやって来た奄美出身者は、25人(うち奄美市が4人、宇検村16人、沖永良部島1人、徳之島4人)。

 鹿児島からの参加者と合流した一行は、鹿児島市での大会を終えた後、3日からは奄美大島などでのゴルフ(オプショナルツアー)や奄美群島出身者交流会、5日は宇検村での交流会に参加。故郷の思い出を胸に、その後、それぞれ帰国の途についている。