160人余りが出席して学校の歴史を振り返り、今後の発展を祈念した芦花部小中学校創立140周年記念式典
奄美市立芦花部小中学校(加塩和宏校長、児童25人、生徒19人)創立140周年記念式典・学習発表会が25日、同校体育館で開かれた。式典には在校生の保護者、校区の芦花部・有良集落民、卒業生、学校関係者ら160人余りが出席し、地域住民らに支えられてきた140年の歴史を振り返りながら今後の母校発展を祈念した。記念祝賀会は奄美観光ホテルであった。
式典で加塩校長は「卒業生は1785人を数え、地元奄美だけでなく、全国各地の各界、各分野で活躍中です。その姿は在校生の誇りであり、目指すべき姿です。これまで先輩方が築いてこられた140年の歴史に誇りと感謝の気持ちを持ちながら『たくましく育つ芦花部の子』を育てていきたい」と式辞を述べた。
創立140周年記念事業推進委員長を務めた久井誠氏は「記念事業に向け、昨年から企画。寄付やさまざまな支援をいただき、推進委員一同感謝申し上げる」とお礼を述べた。
朝山毅奄美市長(代読)などが祝辞を述べた。卒業生を代表して平田隆義氏が自身の学校生活を思い出しながら「昭和19年に国民学校に入学、昭和28年に芦花部中学校を卒業した。戦後、中学校の教室が足りなくなった。集落民が立ち上がり、一致協力態勢の奉仕作業で中学校2教室を自分たちで建設、完成させた。児童・生徒もその作業に駆り出されて川から石や砂利を運ぶ作業に参加したことが記憶に残る」「地域の協力があって学校があることを肝に銘じてほしい」などと祝辞を述べた。また、児童・生徒数が減少して廃校問題が取りざたされたときの取り組みとして浮上した「小規模校入学特別認可制度」についての話もした。
在校生喜びの言葉を述べた児童生徒会長の入来院美咲さんは「芦花部校には他の学校にはない良さがたくさんある。校区の方々らに感謝したい。よき伝統を守り、そして未来に向かってまた一歩を踏みだしていきたい」と感謝した。
式典の冒頭、昨年他界した卒業生の高田勝也さんの冥福を祈り黙とうをささげた。同校によると、高田さんは30数年にわたって学校に寄付金を贈呈し、支援してきたという。