Q400のラストフライトを見送る役場職員ら(右)=11月30日、沖永良部空港=
Q400の後継機として鹿児島―沖永良部間に初就航したATR72―600=1日、沖永良部空港=
ボンバルディア機ラストフライト
JAC運航 離島の翼として活躍
新たにATR72―600就航
【沖永良部】日本エアコミューター(JAC)のボンバルディアDHC8―Q400(以下、Q400)が11月30日、沖永良部―鹿児島間のフライトを終え、退役した。2006年に引退した国産旅客機YS11の後継機として活躍、13年間にわたり離島住民の生活を支えた。
Q400の沖永良部初就航は2005年5月。ターボプロップエンジンを搭載し、ジェット機に匹敵するスピードで離島~本土間の移動時間の短縮に貢献した。ラストフライト機は、昨年11月の天皇、皇后両陛下行幸啓で使われた機体。座席数74。
同日は、和泊、知名両町の役場職員らが空港ビル屋上に集まり「13年間みへでぃろどぉ(方言で『ありがとう』の意味)!」と書かれた横断幕を掲げ、Q400の離発着を見届けた。
ラストフライトは、ビジネス客や飛行機ファンで往復路ともに満席。出発ロビーから出てきた搭乗客は、カメラで機体を撮影したり、見送り客に手を振ったりしながら飛行機に乗り込んだ。
和泊町役場企画課の永井徹さんは「仕事や旅行で何度も利用した。島民の足として長い間頑張ってくれてありがとう」と話した。
JACの澤栁富康さんは「YS11と同じく、Q400のラストフライトが沖永良部というのは感慨深い。両機ともに多くの住民に愛されてきた。新たに就航するATR機もより一層愛される機体にしたい」と語った。
翌1日には、Q400の後継機となるATR72―600(座席数70)の鹿児島―沖永良部間初就航を祝い、搭乗客に記念品が贈られた。