奄美図書館 入館者150万人

奄美図書館 入館者150万人

県立奄美図書館の150万人目の入館者となった泉さん親子と有村館長(右)

「暮らしに役立つ施設に」
記念品や絵本などプレゼント

奄美市名瀬の県立奄美図書館(有村真由美館長)の入館者数が15日、150万人を超え、記念式典が開かれた。150万人目となったのは奄美市名瀬の泉玲央くん(5)と父・智憲さん(49)。2人はくす玉を割った後、有村館長からアマミノクロウサギを題材にした絵本や、大島紬を使った手作りの手提げかばんなどの記念品を受け取った。

同図書館は1958年に設置された県立図書館奄美分館に端を発し、09年4月23日に同図書館として、現在の場所に開館した。開館当初の約14万6千冊だった蔵書は、年間約7千冊ずつ増え、現在では22万8千冊程度になっている。

入館者数は年々減少傾向にあるが、17年には島尾敏雄生誕100周年記念行事などの影響もあり、15万4千人と前年を上回った。有村館長は「最近では『おはなし会』(読み聞かせ会)に参加する親子連れも多くなっており、読書の重要性が浸透してきたと感じる。生涯学習の拠点施設として、今後は高齢者を対象とした講座も開きたい。暮らしに役立つ施設になれば」と語った。

150万人目となった玲央くんと、智則さんが同館を訪れたのは午後3時半ごろ。智則さんによると、「散歩がてら絵本を返却するために来た」という。最近、文字が読めるようになり、本にも興味を持つようになった玲央くんは妖怪の絵本や、アンパンマンの絵本が好きで、月2回ほど智則さんと同図書館に訪れる。記念品の絵本について、玲央くんは「自分で読む」と話した。