観光アイデアを発表する児童ら(舞台上)と審査する高校生(右側)=与論町、茶花小学校体育館=
グランプリを受賞した「チーム・海」のメンバー
【沖永良部】与論島の魅力を生かした観光アイデアを提案する「島っこアイデアコンテスト」(与論ライオンズクラブ主催)が18日、与論町立茶花小学校体育館であった。同小の6年生25人が8グループに分かれ、島の観光活性化案を披露した。
地元の子ども達に与論島の観光振興策を考えてもらおうと開催。審査員は与論高校の生徒4人が務めた。会場には、保護者や役場職員、観光従事者も訪れ、子ども達のアイデアを聞いた。
発表では、島の自然を守りながらPRしていく「自然ミュージアム」や「地下で行う農業」、「ごみを拾って商品券に交換」など多彩なアイデアが出揃った。
グランプリを受賞した「チーム・海」のメンバーは、「観光客の目的はやっぱり海。冬は海で遊べないので観光客が減ってしまう」と問題点を指摘した上で、季節を問わず与論の海を知ってもらう施設を提案。海の生物と触れ合えるコーナーや島の海を再現したプロジェクションマッピングのほか、カフェで販売するパンケーキのレシピと完成品の写真などを紹介した。
チームリーダーの中野偉武貴さん(12)は「パンケーキ作りが難しかったけど、おいしいものができた。将来、自分が発表したアイデアを実現させて、与論島を観光客でいっぱいにしたい」と語った。
また、国指定重要無形民俗文化財「与論十五夜踊り」のPR施設を提案した「History・シャーロック」チームが、与論島観光協会賞に選ばれた。
審査委員長の与論高校3年、大原槙太さん(18)は「グランプリのチームは、インスタ映えを狙ったパンケーキなど素晴らしいアイデアだった。どのチームも、将来性や実現の可能性が高いものばかりで、高校生でも思いつかないようなアイデアが出ていた」と話した。
講評した町岡光弘教育長は「子ども達の発表を聞いて元気が出た。島のことを良くわかっていたし、私たちが気付かない視点も多くかった」と述べた。