和泊町・新しい移動図書館車

新しい移動図書館車「リリリー号」の前でテープカットが行われた=和泊町=

「リリリー号」お披露目
読書の喜び届ける ふるさと納税基金を活用

 【沖永良部】和泊町の新しい移動図書館車「リリリー号」の出発セレモニーが1日、同町中央公民館であった。竹下安秀教育長は「うれしそうに本を探す子ども達の顔が浮かんでくる。多くの町民が読書の楽しみや喜びを体験してほしい」と期待を込めた。式典後、町内の学校を巡回し、児童らに本を届けた。

 これまで使われていた車両は2010年に瀬戸内町から譲渡されたもので、9年ぶりの更新。今回で3代目の移動図書館車となる。

 新車両は、コンパクトなセミバス型。導入事業費は1196万5320円。ふるさと納税基金を活用した。

 書架には約1500冊の本を収納でき、車体には同町公式キャラクターで車両の名称になった「リリリーちゃん」が描かれている。町立図書館に近い和泊小中学校を除く、町内の小中学校と幼稚園を月1回のペースで巡回する。

 16年度の移動図書館貸出数は4422冊(利用者1427人)、17年度は4391冊(同1413人)。

 セレモニーでは、移動図書館車が同町で初めて導入されたのに合わせて作られた曲「本は友だち」(2004年作成)を参加者全員で合唱。前田修一副町長や竹下教育長、同町立図書館協議会の園田あけみ会長ら5人がテープカットを行った。

 セレモニーに参加した国頭小6年の東信之助さん(12)は「いま借りたいのは物語。みんなで新しい移動図書館を利用したい」。名越優空さん(11)は「低学年の児童が読める絵本をたくさん持ってきて欲しい。私は、伝記を読みたい」と話した。