春植え推進に向け気勢を上げる関係者ら
富国製糖 推進出発式で気勢
奄美市笠利町の富国製糖㈱奄美事業所(勢幸一所長)で28日、サトウキビの2018/19年期の「春植え推進出発式」があった。出席した関係者らは、春植え目標101㌶(奄美市92㌶、龍郷町9㌶)の達成、株出し管理の推進などによる来期以降のさらなる増産に気勢を上げた。今期の生産見込み量は、昨年の台風被害で当初の2万4千㌧から2万3千㌧に下方修正されている。
朝山毅奄美市長は「基幹産業のサトウキビ産業のさらなる振興に努めていただきたい。今期の目標101㌶を達成して、今期を確実に上回るような生産量が確保できるよう春植えに尽力いただきたい」などとあいさつした。
龍郷町の竹田泰典町長は「サトウキビは地域農業、地域経済の振興を図る上で、有用な役割を担ってきた。いよいよ春植えシーズンが始まる。今期の目標を達成し、増産及び生産回復の機運を高めてほしい」と語った。
今期産の製糖状況(2月27日現在)は、1万4291㌧の原料を処理(進捗率62・1%)。平均甘しゃ糖度は前年比0・97増の14・17度で、基準糖度帯(13・1~14・3)以上の割合はほぼ9割。「1月は晴れ間が多かったが、2月は雨が多く原料の搬入は遅れ気味。今期産サトウキビの生産はマイナス傾向、それを糖度が補完している感じを受ける」と分析している。
生産農家の手取り平均価格については、前年より763円高い2万2009円(㌧あたり)。同社の勢所長は「新植は減少傾向にある。ぜひ春植えの目標を達成してもらいたい。新植には補植による補完が必要になる。これを念頭において春植えを推進してもらいたい」と呼び掛けた。