備品販売会、約300人が来場

購入希望者の番号札が貼られた備品ごとに抽選した(写真は副議長室)

革張りソファなど人気
名瀬旧庁舎、最後のにぎわい

 新庁舎への移転に伴い、奄美市は9日、同市名瀬の旧庁舎(名瀬総合支所)内で使っていた備品を、市民や事業所に譲り渡す販売会を実施した。庁舎建設推進室によると、残っていた机やいす、棚、ロッカーなど約3千点のうち、同日だけで568点(約14万円)を売却。旧庁舎内は掘り出し物目当てに訪れた来場者で、最後のにぎわいを見せた。

 事務用の机やいす、キャビネットなどは300~500円、小物類100円で払い下げするとあって、この日は市民や市内事業所の関係者など延べ300人が来場。地下1階から地上6階まで7フロアを見て回り、登録した番号札を購入希望の品物に貼り付けた。

 特に議会議長・副議長室の応接ソファ、議員控え室のいすは「状態、品質が良い」として人気を集め、「テーブル付きチェア」「革張り応接セット」などは10枚以上の札が貼られた。競合した場合は抽選。事業所用に複数のいすや机を確保した参加者が、仕事仲間とともに次々に品物を運び出す様子なども見られた。

 アンテナショップを経営する名瀬の男性(38)は革張りのソファを複数獲得。「客室用になればと思い参加。くじ運があってよかった」と喜んだ

 名瀬の女性(35)は「安さが魅力。買い換えるよりもお得感がある」と真剣な表情で品定めしていた。

 中には、「旧庁舎を見納めにきた。市職員の職場環境を見る機会はめったにないから」と“裏”見学会を楽しむ市民も。

 販売会は10日まで。