劇団四季が奄美公演

劇団四季が奄美公演

島内1100人の児童を魅了した劇団四季ミュージカル「王様の耳はロバの耳」

舞台通して「見る目」「勇気」を
島内小学生1100人招待

 劇団四季が舞台の感動を届ける児童招待プロジェクト「こころの劇場」奄美公演が18日、奄美市名瀬の奄美文化センターで開かれた。招待を受けた奄美大島内の38小学校・約1100人の児童たちは、ミュージカル「王様の耳はロバの耳」の上演を鑑賞し、一流のダンスや歌、人が織りなす芸術的舞台に心を躍らせ、目を輝かせた。

 招待公演は、生きていく上で人が大切にすべきことを、舞台を通して児童たちに語りかけようと企画。劇団四季と一般財団法人舞台芸術センターが協力を呼び掛け、奄美市教育委員会が主催した。

 作品は、古代ギリシャの神話を基に、故・寺山修司が戯曲化。ロバの耳を持つわがままな王様とその秘密を知った床屋の物語で、「真実を見る目」「本当のことを言う勇気」などの大切さを描いている。

 どん帳が開くと会場を埋め尽くした児童たちは、迫力の歌やダンスで表現する物語にすぐさま心酔。カラフルな衣装やイルミネーション輝く舞台など、幻想的な世界観に釘付けとなった。

 終盤は、俳優たちが客席に入り、全員が手拍子で歌を歌うなど会場は一体に。カーテンコールでは出演者24人が最後のあいさつ。そのままロビーに飛び出して、児童たちを見送った。

 公演を見終えた奄美小5年・久志充くんら児童たちは「素晴らしい!」「歌もダンスも感動」「将来、団員になりたいと思った」など興奮冷めやらぬ様子で感想。朝日小6年・前山みずきさんと福田笑心さんは普段から踊りを学んでおり「歌や踊りが上手で、体の使い方などがすごかった。一緒に踊ってみたいと憧れた」と一流の演技に酔いしれた。