大島拘置支所 災害時に避難所利用へ

鹿児島刑務所の西﨑所長(左)と朝山市長(右)が災害発生時の相互協力に関する協定を結んだ

地震などに配慮した防災機能を有する大島拘置支所

奄美市、相互協定結ぶ
九州で3事例目 安心安全な地域期待

 鹿児島刑務所(西﨑則昭所長)は22日、奄美市名瀬の市役所会議室で同市と災害発生時における相互協力に関する協定書調印式を行い同協定を締結した。協定で同市名瀬矢之脇町の大島拘置支所の一部を、台風等の災害発生時に避難所として利用することが可能になる。自治会関係者は長年の要望が叶ったことを喜び、住んで安心安全な地域になることを期待した。

 市総務課危機管理室によると、大島拘置支所は以前より市民から災害発生時に避難場所として利用できないか要望を受けていたという。2017年に耐震機能や発電設備、バリアフリー化などを有する新庁舎が完成し法務省の許可も下りたことから今回協定を結ぶ経緯となった。、

 協定の概要は▽市側から大島拘置支所へ同施設【1階会議室(約30平方㍍)等】の使用を申請し、同支所の運営に支障のない範囲で協力▽使用できる期間は7日以内で、それ以上は両者で協議―などと定められている。こうした協定は、九州では17年5月の熊本市や19年3月18日の湧水町に続く3事例目になる。

 朝山毅市長は、「災害時における相互協定を結ぶことができ、とてもありがたい。奄美は台風災害が多い。防災機能を有した大島拘置支所を避難所として確保できたのは、地域にとっても喜ばしいこと。今後も市民の安心安全を追求していく」と語った。

 大島拘置支所によると、最大で約50人が避難可能。同支所は近くで避難所に指定されている金久中学校に、避難が困難な高齢者や体の不自由な人の受け入れを想定している。

 長年の要望が叶えられた矢之脇町自治会の榊雄二会長(67)は、「大変喜ばしい。別の国の施設の話はまとまらなかったが、新庁舎建設の前から所長などに要望してきたかいがあった。さらに安心安全な地域になれば」と話した。