奄美市コンパクトシティ推進会議

実証試験で「まちカフェの日」開催を了承した第2回会合

来年度は実証試験実施
クルーズ船客を対象に「まちカフェ」

 名瀬中心市街地のにぎわい再生に取り組む、奄美市の「地方再生コンパクトシティ推進会議」(会長・東美佐夫副市長、10委員)の第2回会合が27日、市役所会議室であった。2018年度中に開催した意見交換会で、協議した都市計画道路の歩道を活用した集客施策を総括。それを受け、19年度はクルーズ船観光客を対象にしたイベント「まちカフェの日」を試験的に実施し、住民や観光客が楽しめる空間づくりに取り組む方向で一致した。

 同会議は18年度に設置。国や市担当部、通り会や商店街、飲食業の関係団体で構成する。名瀬中心市街地のシンボルロード「名瀬都市計画道路『末広・港線』」を活用したまちづくりに向け、20年度までに▽商店街の活性化▽来訪者の回遊性向上▽集客につながるブランディング―などに取り組むとした。

 事務局の同市都市整備課は、部会の協議経過を報告。今後進める実証試験について、今年7・8月、台湾からのクルーズ船「サンプリンセス」が名瀬港に計8回寄港。それを受け、乗船客に地元エフエムや船内放送を通じて市街地でのイベント情報を発信することを説明した。

 「まちカフェの日」では、末広港線沿いにオープンカフェ(いすやテーブル設置)、AiAiひろばでの体験型イベントなどを開催。利用者の意見を集約しながら、「おもてなし」の効果を検証していくという。

 会合では、クルーズ船寄港に合わせたイベントの開催を了承。事務局に対し、実施回数やイベント協力団体との調整を求めた一方、モチベーションや受け入れが無理なく継続できる取り組みを促した。

 国土交通省の一言太郎・都市計画課課長補佐は、行政と地域の連携を評価。その上で「最終ゴールは地域商業とまちの活性化。コンセプトを整え、将来構想の実現に努めてほしい」と述べた。

 次回会合は夏前(5・6月)を予定している。