「ゆずり葉の郷」が受賞

「ゆずり葉の郷」が受賞

第22回地球倫理推進賞の贈呈式。(前列右から)「ゆずり葉の郷」の三浦光力副所長、三浦一広所長、喜入博一理事長(提供写真)

第22回地球倫理推進賞
倫理研究所活動を評価 文部科学大臣賞も授与

 「第22回地球倫理推進賞贈呈式」(一般社団法人・倫理研究所主催)が3月29日、東京都千代田区の都市センターホテルで行われた。国内活動部門では、奄美市名瀬のNPO法人奄美青少年支援センター「ゆずり葉の郷」(喜入博一理事長、三浦一広所長、2000年設立)が同賞を受賞、国際活動部門では、東京都台東区の認定NPO法人ジャパンハート(吉岡春菜理事長、04年設立)が受賞、表彰盾と副賞百万円が贈られた。贈呈式の中で、三浦所長、吉岡理事長の記念講演があり、両団体のこれまでの活動内容を紹介した。両団体には併せて「文部科学大臣賞」も授与された。

 今回は、国際活動部門に11件、国内活動部門に24件、計35件の応募があり、3次の選考(ゲスト選考委員7人)を経て受賞2団体が決定した。

 文部科学省、産経新聞社、全国民間放送ラジオ局37社が後援。同研究所によると、贈呈式には約560人が出席。法務省、文部科学省、厚生労働省の関係職員も出席した。

 贈呈式で、倫理研究所の丸山敏秋理事長が、「ゆずり葉の郷」の喜入理事長に表彰盾を手渡した。

 表彰盾には「貴団体は、不登校や悩みを持つ青少年の『自立と共生』を目指して設立され、これまでに3万件以上の相談や支援に応じてきた。行き場のない子どもへの居場所の提供、生活態度や規範・就労意識の改善、奄美合気拳法による心身の鍛錬など青少年の健全育成に24時間体制で取り組んでいる。また、先輩が後輩を善導する『少年警護隊』を結成し、非行犯罪の減少率において日本一の成果も収めた。貴団体の理念が全国に広がり、青少年の健やかな成長に一層貢献されることを祈念する」との内容が記されている。

 講演した三浦所長によると、約40分講演。35年前に奄美合気拳法という武道を立ち上げ、18年前に「ゆずり葉の郷」を設立して青少年支援活動を続けてきた内容を紹介。「少年警護隊」などの取り組みも説明した。

 終了後、出席者から大きな反響があり、握手を求められたり、「ゆずり葉の郷を見学したい」などと話す人がいたほか、後日、メールで激励文が届いた。

 現在の「ゆずり葉の郷」のスタッフは13人おり、昼夜にわたって勤務。3施設で15人の子どもが生活している。また、毎月200人近い子どもが通所。年間の相談件数は2千件を超える。

 副賞は「3施設の子どもたちの旅行に活用したい」としている。