龍郷町りゅうがく館

龍郷町りゅうがく館
 
18年度4万3千人余利用 前年度比1万1784人増
文化財展示室は1万4千人余増

 

 龍郷町生涯学習センターりゅうがく館の2018年度(18年4月~19年3月)利用状況がまとまった。1、2階合計13室の1年間の利用人数は、4万3190人(前年度3万1406人)で、前年度比1万1784人増。特別企画「西郷隆盛と菊次郎展~敬天愛人に繋がる親子の絆」(町教育委員会主催、18年4月20日~19年2月3日開催)が開かれた文化財展示室が1万8876人(前年度比1万4308人増、4・13倍)と最も多く、この利用増が、全体の利用増につながっている。収容人数が多い講堂(最大約250人)は6422人で、前年度比2422人減り、図書室は4667人で、前年度比1238人増えた。

 2階にある文化財展示室「奄美・龍郷 島ミュージアム」には、特別企画展の会場以外に①歴史②西郷隆盛③自然―エリアなどが配置され、観光拠点施設の役割も担っている。

 18年度の文化財展示室の利用人数は1万8876人(前年度4568人)を記録。昨年4月に始まった特別企画展では、西郷隆盛翁はもちろん、愛加那(龍愛子)、龍郷で生まれた菊次郎、菊草(大山菊子)の足跡にも光を当てパネルで紹介。ゆかりの品、肖像画、写真などを展示した。

 龍郷時代の隆盛翁が変名の「菊池源吾」の名で記した「猪籠りの菊池源吾書状」を初公開した。

 NHK大河ドラマ「西郷どん」奄美ロケが昨年2月末から沖永良部島で始まり、奄美大島ロケが3月中旬から開始。それぞれに奄美の住民がエキストラで参加。「西郷どん」奄美編放送が5月中旬から始まり、テレビ各社や新聞、各種広報誌でも奄美が取り上げられた。5月20日には奄美市名瀬の奄美文化センターで「奄美パブリックビューイング」の催しがあり、約1200人が来場した。

 8月中旬には、明治維新150周年記念シンポジウム「西郷隆盛と菊次郎~敬天愛人に繋がる親子の絆~」が開かれた。これら一連の動きが文化財展示室の来場客数の増に影響したものとみられる。

 鹿児島市立西郷南洲顕彰館、拓殖大学などがゆかりの品展示に協力した。

 アンケート、感想ノートには、展示品の充実を評価する声が数多く記されていた。

 その他の部屋の利用者数は▽学習室3626人(前年度比326人減)▽多目的1室2688人(同251人増)▽多目的2室1188人(同261人増)▽視聴覚室1759人(同238人減)▽研修室1677人(同611人減)▽音楽室1264人(同739人減)―など。