画家の横山さん(中央)が初の個展を開いた
恒久平和願う 特攻花伝えるメッセージ
戦争末期、喜界島の旧海軍飛行場から出撃する特攻隊員にちなんだ「特攻花(テンニンギク)」を描き続ける画家・横山忠正さん=東京都在住=の個展「特攻花絵画展」が現在、喜界町中央公民館で開かれている。一輪一輪仕上がりが異なる油彩32点を展示。横山さんは「歴史的な背景、恒久平和への願いを伝えたい」とのメッセージを込めた。5月24日まで。入場無料。
平和の象徴として様々な「花」をモチーフに鎮魂や生命の美しさを描く横山さん。「花の肖像」シリーズなど油彩ながら、淡い具象画の作品で知られる。
自身のライフワークとする特攻花の作品群は40点を超えた。舞台となった同島での展示会を町役場に打診したところ快諾し、今回初めて実現したという。
初日の25日は会場で町役場関係者が参加してセレモニーを開催。来場者は地元に縁のある花の絵に魅入っていた。
横山さんは、ディテールは同じだが色合い、淡さが異なる作品に「技術を超えて、衝動に突き動かされた筆が生み出した。観る人がそれぞれ意味を感じてほしい」と述べ、今後奄美大島での個展開催にも意欲を見せている。
問い合わせは同町企画観光課まで。