日本吹奏楽指導者クリニックにモデルバンドとして出演する朝日中吹奏楽部
静岡県浜松市で開かれる日本最大の総合吹奏楽研修会「第50回日本吹奏楽指導者クリニック」(日本バンドクリニック委員会主催)に、奄美市の朝日中学校吹奏楽部(橋口通顧問、松下風音部長、部員21人)がモデルバンドとして参加する。部員らは本番の演奏に向け、橋口顧問の指導のもと集中して練習に打ち込んでいる。
同クリニックは、学校音楽教職員をはじめ吹奏楽指導者や教育関係者を対象に、国内外の一流演奏家や団体によるコンサート、新しい楽譜・ソフトの紹介、指導法及び運営法講座を通して指導者の資質向上が目的。今回50回の記念大会で、全国から中学校の吹奏楽部では朝日中含め2校が出場する。
全国でも限られた学校や団体しか出演することのできない研修会で、県内中学校についても過去15年間参加はない。朝日中吹奏楽部は昨年の日本管楽合奏コンテストに出場し、S部門で最優秀賞とブレーン賞を受賞。こうした実績が評価され、今年1月ごろに委員会から講座協力団体として出演を打診されたという。
学校や部員の保護者などに説明し理解を求め、賛同が得られて出演することを委員会に回答した。
同校吹奏楽部は、今月18日午前中にある「小編成バンドの指導 合奏指導編」講座にモデルバンドとして出演予定。講座に向け16人編成で「ソング・オブ・スピリット」、「メモリーズ・オブ・フレンドシップ」(いずれも作曲・八木澤教司)や、「デイリー・エクササイズ・マーチ」(作曲・後藤洋)の練習に意識を高めて励んでいる。
橋口顧問(45)は、研修目的で個人的に参加した経験はあるが指導する生徒たちを引率して出演するのは初めてになるという。「参加したいと思っても出られる会ではない。参加して全国や海外のトップクラスの演奏に触れることは、生徒たちにかけがえのない経験になる」と語った。
中学3年の松下部長(14)は、「話を聞いた時はまさかと思ったが、うれしかった。参加できるのは去年のコンテストに出た先輩たちなどのおかげ。またこれまで支えてくれた保護者に感謝し、先生たちに指導してもらったことを存分に発揮し演奏してきたい」「参加して今までに経験したことのない演奏を聴けるのも楽しみ」などと話した。