男女共同参画あまみ会議総会

男女共同参画あまみ会議総会

男女共同参画あまみ会議総会終了後に講演した印南氏

 

「女性の職業生活、壁厚い」
印南氏の講演も

 

 2019年度「第26回男女共同参画あまみ会議総会」(重信千代乃会長、会員6団体20個人)が28日、奄美市の同市役所であった。18年度の活動・決算報告、19年度活動計画、予算など6議案を承認。役員改選もあり、重信会長が留任した。総会後には県男女共同参画局次長の印南百合子氏が「男女共同参画社会を開く新たなステージに、、」をテーマに講演した。

 19年度活動計画では7月にハーモニー交流会・ミニイベントを予定。18年度から㈱しーまが同市から受託し進める「男女共同参画社会交流事業」について同社の麓卑弥呼さんが報告。実施した交流会やSNSを通じた啓発を紹介し、「興味を持っていない人にいかに届けられるかを模索してきたが、興味深いものにできた。今後は男性の参加を増やすことも重要」と話した。

 講演会は会員のほか一般参加も加わり、約50人が聴講。印南氏は男女共同参画に関する年表、女性の労働に関する統計数値を示し、「平成の時代に飛躍的に法整備が進み、男女共同参画の視点が多くを救ってきた」と解説。一方で、女性の非正規雇用比率が上昇傾向にあること、女性の管理職登用が少ないことを挙げ、「女性の職業生活における壁はまだ厚く、その根底には長時間労働と役割分担意識がある」と指摘した。

 また、自身が携わった地域づくりの事例として2017年度から県大島支庁瀬戸内事務所と瀬戸内町が共同で取り組む「チーム瀬戸内“我が事・丸ごと”支え愛事業」についても紹介。「住民が生活したいと思える街が何なのかを考えることが街の魅力につながる。奄美には宝が多く、可能性は大きい。可能性があるだけにとどまらず実践し、期待に応える取り組みを行うのは住民一人ひとりの責任」と訴えた。