鹿児島銀行奄美経済同志会総会

鹿児島銀行奄美経済同志会総会

「奄美の持続的発展に向けて」と題し講演した福留経済調査部長

 

 

「観光との連携で付加価値商品を」
鹿銀キャッシュレスサービス説明、KER調査部長が講演

 

 鹿児島銀行奄美経済同志会(会長・有村修一有村商事㈱社長)の2019年度総会が28日、奄美市の奄美観光ホテルであった。18年度事業報告や19年度予算案など2議案を承認。鹿児島銀行が6月27日から鹿児島市の一部店舗で利用開始するキャッシュレスサービスの説明や㈱九州経済研究所(KER)の福留一郎経済調査部長の講演会も行われた。

 19年度事業計画は、例会や昨年度、北海道地震のため実施できなかった北海道への視察旅行を復興支援として予定。新規会員や退会役員の紹介なども行われた。

 鹿児島銀行が始めるキャッシュレスサービスは、独自のスマートファン決済アプリ「Pay(ぺい)どん」で、26日から会員登録を始めている。6月27日に開業する鹿児島市の同行本店別館ビル商業施設「よかど鹿児島」にオープンする14店舗で利用開始、順次加盟店を広げていく計画。

 利用者は、事前に同行の口座情報などを登録、店舗での会計時にスマフォアプリでQRコードを表示し、店側が決済端末で読み取る。

 同行の担当者は「利用客は、ATMなどに行く手間が省け、スマホで買い物ができるなど便利になる。事業者側も既存の電子マネーなどのキャッシュレスサービスに比べ、決済手数料が安く、初期導入コストも抑制できる」などとPRした。

 福留経済調査部長は「奄美の持続的発展に向けて」と題し講演。奄美の魅力として自然環境や伝統文化などを挙げたうえで、「県内の他離島にはない洗練されたおしゃれな雰囲気がある。農林水産業や商工業などの分野と観光を連携させることで、付加価値のある商品を生み出し、観光を中心とした産業振興を図ることが大切」などと指摘。人口減少問題についても「人口を増やすのではなく、一人ひとりの所得を高めることで地域の衰退を止めることはできる。残すべきものを選択しながら、賢く縮むことも必要」などと話した。