主産地・大和村で行われた奄美プラム出発式
選果場にはこの日、約500㌔のスモモが持ち込まれた
2019年産奄美プラム(スモモ)の出発式が9日、主産地・大和村のJAあまみ大和支所湯湾釜選果場であった。当初の共販目標は、入荷が順調に推移したことを受けて、7・3㌧から増量し20㌧(前期実績55㌧)を計画。参加した生産者や行政、JA担当者らは、販路拡大やブランド推進などに期待を込めてテープカットを行い、初夏の味覚を送り出した。
本年産の総生産量目標は、市場への出荷も含め40㌧。村などによると、昨年は台風や暖冬の影響で樹木の休眠が十分とれず、収穫量は予想を下回った。
キロ単価は昨年同様400円。果実は着果も少なく全体的に小玉傾向で、3Lなどの大玉率も低下傾向だという。
販売に向けては今年も、同村果樹振興会(蔵正会長)のプラムが5年連続で県の「かごしまの農林水産物認証」(K―GAP)を取得。宅配を通した有利販売を目指していく。
出発式でJAあまみ大島事業本部・徳丸善久統括理事は「台風で各地の農産物は大きく影響を受けたが、(共販目標の)20㌧はどうにか満たしたい」とあいさつ。伊集院幼大和村長は、一括交付の肥料助成を面積(実状)に応じた支援として取り組むと表明した上で「生産に励める取り組みに努め、(販路拡大など)これからの努力に期待を寄せたい」など、生産者を激励した。
生産者を代表して蔵会長は「寂しい出発式になったが、めげずに結束を高めたい。スモモの産地大和村が復活するよう取り組んで行こう」と決意を表明。一同、テープカットの後、選果場を出発する配送車を見届けた。
なお、出荷は今月末ごろまで続く見込みで、16日は、同村まほろば館で「スモモフェスタ」を開き、PRを行う予定となっている。